丸裸自伝 第一章 冒険篇その1
「おれもいまこうやって独りで、家に帰りょうる、松谷先生が読んでくれた本みたいに。」
なにせ、万作は以下のようなことに、感銘して、帰りしな思い浮かべていた。
この本の舞台は、東京小金井市。
緑豊かで、しかし、人は多く、車は行き交い、にぎやかな場所だ。
このどこかに、太郎の通う小学校はあり、この小学校から家までの、実に不思議な、ミステリアスな感覚に見舞われたことにある。
独りの小学生が、授業を終え、帰っている。
途中、いろいろな大人が、太郎の横を通過していく。いろいろな車が、歩道の横を通過していく。
八百屋や豆腐屋、泥鰌屋、駄菓子屋が並ぶ路地を太郎は通過していく。
太郎を取り巻くこれらは、太郎にとって、興味深いおもしろい相手であると同時に、なにか大人が生み出した大都会の片隅を、まだあどけないランドセルを背負った少年が独り歩いていく。
そして、便所をみつけ、くだるような下痢から開放された。商店街の一角にあるその薄暗い便所をでた太郎は、ふたたび家に向かって歩いていった。彼方が薄暗く描かれた絵とともに。
万作は、以上のような心境と、本に描かれていた薄暗い便所、薄暗い路地、薄暗い色使いにも、大いに不思議な感覚を抱いたのだった。
浮世絵風絵画-風景画、似顔絵、人物画|ギャラリー丸裸
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