説明

✧妖蔵伝✧第四丿巻・征夷大妖軍妖刀術✧憎念剣✧

征夷大妖軍・川龜丿妖蔵(かわがめようぞう)が網み出した妖刀術の一つ。

『妖刀術』とは、現界に生きる、ある生物が持つ、あらゆる不満心を、一本の刀に込め、その対象を絶ち斬り、息の根を止めると云うものである。

息の根を止めると云っても、次第次第に、じわりじわりと攻めていく。

息の根を止めるとまでもいかずとも、必ずその前任者をこけおろし、みずからが、近い内にその座に就くことが可能となる。

簡単に云えば、『我が世の春』、『我が思うがままに現実を敷ける』、と云うことである。

例えば、現代社会に生きる夢追い人たちは、自分が、夢を叶えたいとある程度強く思い、おのれの才能を愛し、日々それが好きと云う感情と共に、努力にまみれた感じで実行を絶やさずいれば、必ずその道で、おのれの道を歩めるのである。

『金』と『夢』がつながるのだ。

なんで俺が、なんで私が、この世に認められるべきこの非凡なる才能の塊の俺様が、いつまでも、無名のまま、大金も稼げず、終わらにゃならんのだ！！

そう信じて疑わぬそこのあなたは、いちいち面倒くさいyoutubeで動画なんかあげんでも、ツイッターやインスタなんかやらんでも、

この✧憎念剣✧を使えば、夢が現実になるのである。

ただし、この術を使用するには、いくらかの『量』が必要となる。『憎しみの念』を込めた『多量のあなたの創作』が、意味不明な成功者を追撃し、動画上でしか判断しない大量の比較対象創作物がひしめき合う現代社会での判断基準に迷子になっている方々の目を錯乱もしくは清浄化させ、あなたの創作こそ真のもの、として、他の大量のおなじ夢追い人とその金銭的成功の座に座ることができるのである。

だからあなたがいまやることは、あなたのやりたいことを量産し、憎念を増やすこと。

妖蔵の試算では、彼の創作した、

『錦絵1000枚分のちから』

は、

『國友の銃1000発分の殺傷能力』であり、

武士自体では、１０万人分のちからであり、

それに、✧憎念✧

を加えると、兵力１００万人と同等のちからだと云う。